ある日あるとき、とある駅前で。
ちょっと時間があったので、目についた古本屋へ。
そこで見つけたのが、革装本の第六版『新明解国語辞典』(三省堂)。
「新解さん」は、知ってる人には説明がいらないだろう国語辞典。
辞典というよりは、「生き物」という感じかな。
その革装を、うっかり手に取ってしまったのだ。
しかも、まったくの未使用品らしくきれいだ。
ちょうど、六版は持ってないし……。
というわけで、レジに座っている「人生に無関心そうなおじさん」のもとへと歩いたのだった。
家に帰ってから『新明解国語辞典』をネット検索してみたら、出てくるわ出てくるわ。
「新解さん」が、いろいろいろいろ。
国語辞典では考えられないほど、ファンが多い。
版元の三省堂のサイトには、
「ことばの本質をとらえる国語辞典の決定版!
日本でいちばん売れている小型国語辞典!」
だと。
このコピーは、おもしろくないなぁ。
どうせなら、「新解さん」ふうに書いてもらいたかったな。
主幹の山田忠雄さんにコピーを頼めばよかったのに。
いずれにせよ、買った「新解さん」をよくよく眺めていたら、いろんな言葉に赤鉛筆で傍線が引いてある。
ぜんぜん未使用品じゃなかったけど、よれや汚れの少なさから前の持ち主はかなりていねいに使っていたんだろう。
(引かれた傍線に一貫性が見えないので、前の持ち主が、学生なのか、それなりの歳なのか、男なのか、女なのか。まったく察しがつかない。ま、そんなことはいいんだけど)
それよりもなによりも、残念なことは……。
いまの僕には、文字が小さすぎて読む気になれない。
大活字版『大きな活字の新明解国語辞典 第七版』を買うしかないかなぁ。
というわけで、この<『新明解国語辞典』第六版(革装本)>、欲しい人!
手を挙げてください。